「理想のカラダになるためにジムで筋トレを始めましたが、できる限り高負荷、高強度で行った方が良いのでしょうか?」
「私の筋力に対する適切な重量が分かりません…」
このようなご相談をいただくことが多々あります。
男性の場合は、「腕をもっと鍛えて力こぶを作りたい」「もっと厚い胸板がほしい」。
女性でしたら、「綺麗なくびれがほしい」「脚を細くすっきりと見せたい」と思うこともあるでしょう。
手っ取り早く、すぐに結果を出したいと思うあまり、上級者向けの高負荷なトレーニングを選んでいませんか?
高負荷のトレーニングは決して無意味なものではありませんが、鍛えたい部位や筋力によっては、おすすめできないトレーニングもあります。
正しく、安全に、そしてより効率的にトレーニングを行うために、高負荷のトレーニングについての正しい知識をご紹介します。
目次
最初から高負荷のトレーニングはおすすめしない
ジムに行ってトレーニングを行っていると、自分以外のトレーニーの回数や重りを見てしまい、焦ることはありませんか?
「高負荷のトレーニングの方が効率がよさそうだし、かっこいい」と考えてしまい、自分の筋力ではなかなか持ち上げられない重さのウェイトを取り扱ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、より効率的に安全にトレーニングを行うなら、無理に高負荷のものを選ぶよりも、今の自分にとって適切な負荷でトレーニングを続けることが重要です。
あくまで筋トレは自分との戦い。
目的は、ご自身のボディラインを変えていくことです。
前回のトレーニングよりも1回でも多く回数をこなす。
1㎏でも重いダンベルを使ってトレーニングをする。
毎日少しずつ進化していくことが正しい筋トレの進め方です。
見栄を張って、自分に合っていない負荷のトレーニングを取り入れるのは厳禁です。
自分に合ってない負荷では怪我につながる
自分の筋力に合っていない負荷でトレーニングを続けると、どうしても正しいフォームをキープできずに、怪我をしやすくなってしまいます。
筋トレのメニューにはすべて正しいフォームが存在します。
正しいフォームで筋トレを行うことは、狙った部位にトレーニングの刺激を与えるためだけでなく、間違ったフォームで行って関節や筋肉を痛めないようにするためでもあります。
また、無理に高負荷のトレーニングで行って、狙った筋肉以外に刺激を与えてしまうと、太くさせたくない部分が筋肥大を起こしてしまうことにもつながります。
まずは焦らずに、自分にあった負荷のトレーニングを行うようにしましょう。
高負荷のトレーニングは上級者向け
筋トレ初心者の方は、まずは自分に合った負荷のトレーニングからはじめら方がいいということをお話ししました。
では、トレーニングを進めていくうえで、どのような過程で負荷を上げていくのがベストなのか、上級者向けのトレーニングにたどり着くまでの過程をご紹介します。
筋トレをしていくうえで徐々に負荷を上げていく
ずっと同じトレーニングを10週間以上続けても、実は筋肉はそれ以上肥大し難いことをご存じですか?
これは「漸進性の法則」と呼ばれる現象です。
一定期間トレーニングを続けて筋力・体力が一定のレベルまで上がると、同じ負荷でトレーニングを続けても、筋肥大が起きにくくなってしまいます。
そのため、体力や筋力の向上に伴って、筋トレの負荷も徐々に上げていく必要があります。
筋トレに終わりがないといわれるのは、この漸進性の法則のためでもあります。
負荷は回数・重さ・時間・可動域を変える
筋トレの負荷を変える方法は、「回数」「重さ」「時間」「可動域」を変えるという方法があります。
例えば、
1.前回よりも回数を1回でも多くトレーニングする
2.重さを少し足してトレーニングをする
3.プランクなどの姿勢を1秒でも長くキープする
4.可動域を広げてトレーニングをする
といった負荷の増やし方があります。
同じトレーニングでも、回数や重さを変えて、負荷を強くすることができます。
正しいフォームを覚えながら筋肉量をアップさせ、徐々に上級者向けのトレーニングメニューを取り入れていくようにしましょう。
高負荷=重さではない
「高負荷のトレーニング」と聞くと、重たいダンベルをもったり、懸垂で自分の身体を持ち上げるなど、「重さ」ばかりをイメージしてしまうことはありませんか?
先ほど簡単にお話ししましたように、筋トレの負荷を強くする方法は重さだけではありません。
重さ以外にも、回数や時間、可動域を変えることによって、同じトレーニングでも負荷を強くすることができます。
例えば、重さだけを追及して負荷をあげてしまうと、どうしても狙った筋肉以外の部位も動かさないと、筋肉が上がらなくなってしまいます。
本来なら狙った筋肉に刺激を与えるはずが、他の部位まで使ってしまうため、周辺の筋肉に刺激が分散してしまいます。
その結果、効率の悪いトレーニングになってしまいます。
ある程度重さを扱えるようになったら、今度は可動域を広げたり、回数を増やしてトレーニングを行ってみましょう。
重さを変えてトレーニングを行うのも、負荷を上げるために重要なことですが、一つのやり方だけにフォーカスを当ててしまった場合、高負荷のトレーニングが効率の悪い内容になってしまいます。
どのように負荷を上げていけばいいのかを常に見極めながらトレーニングを行っていきましょう!
高負荷のトレーニングだけでは意味がない?まとめ
トレーニングは、鍛えたい部位・自分のなりたい身体に対して、自分の筋力に合った負荷で行えば、とても有効なものです。
しかし、今回ご紹介したように、初心者の方が無理に高負荷のトレーニングを行ってしまったり、一つの負荷だけを上げてトレーニングを行ったりしてしまうと、効率の悪いトレーニングになってしまうばかりか、怪我にもつながります。
効率的で、より正しいトレーニングを行うために、今の自分に合った負荷をしっかりと見極めることが重要です。
「無理に高負荷のものばかり挑戦してきた」
「早く結果が欲しくて、負荷を高く設定しすぎていたかもしれない」
という方は、ぜひ一度、ご自身の筋トレの負荷を見直してみてはいかがでしょうか?