筋トレは日頃の積み重ねが重要です。
「日中はなかなか時間が取れないし、せめて寝る前にトレーニングしたいけど…」という方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
筋トレは日中の方が効果があるという見解もありますが、寝る前にトレーニングを行わない方がいいのでしょうか?
今回はそんな寝る前の筋トレの効果や、メリット・デメリット、押さえておくべきポイントについて詳しく解説します。
目次
トレーニングは「時間帯」よりも「継続」
トレーニングを朝・昼・夜のいつ行えばいいのか?という回答には諸説あります。
しかし、重要なのは「効果のあるタイミング」というより、「自分が取り組める時間帯」でしっかりと効率良く取り組むことが重要です。
例えば、「夜にトレーニングをするより、日中の方が効果がある」と言われても、普段お仕事をしていると日中に時間を取ることは難しくなってくると思います。
筋トレは継続するからこそ効果が発揮されるものです。
自分のライフスタイルに合った時間帯で、しっかり継続することを目標にしましょう。
寝る前の筋トレ【4つのメリット】
寝る前が一番時間が取りやすいという方のために、今回は寝る前に行うトレーニングについて、注意点などを解説します。
まず、寝る前の筋トレには主に4つのメリットがあります。
1,睡眠の質が上がる
人間は程よい疲労感が残っている時の方が、安眠しやすいといわれています。
そのため筋トレである程度身体を疲れさせておくことで、睡眠の質を高めることができるのです。
寝る前の筋トレは、この「程よい疲労感」がポイントで、目安としては「薄っすら汗をかくぐらい」と考えるとよいでしょう。
2.成長ホルモンの分泌促進
近年筋トレは、糖尿病予防の一環としても注目されています。
それは筋肉がエネルギー源として「ブドウ糖」を積極的に取り込もうとするためです。
筋肉の成長には寝ている間に分泌される「成長ホルモン」が欠かせませんが、血糖値が下がるとこの成長ホルモンの働きが高まります。
そのため筋トレで血液ブドウ糖を消費してから寝ることで、効率よく筋肉を成長させることができるのです。
3.筋肉の回復・再生効果が高まる
筋トレを行う際、「筋肉を回復させる」ということを意識されている方も多いのではないでしょうか?
筋トレをした後に、十分な休息をとることで「トレーニングの負荷により傷つき破壊された筋繊維が、回復する段階でより強くたくましく再生させる」ことが出来ます。
身体を休められる就寝前に筋トレすることで、この「回復」「再生」のプロセスが効率アップします。
4.習慣化しやすい
筋トレは、決まった時間帯に行うことで習慣化しやすくなると言われています。
しかし「朝や日中はバタバタしていて難しい…」という方も多いかと思います。
そんな方こそ、自分の時間を作りやすい「寝る前トレーニング」を試してみてください。
日によって寝る時間が違う場合は、「お風呂を沸かしている間」「夕食後、2時間空けてから」など、時間帯ではなくタイミングで決めるのもよいかもしれません。
寝る前の筋トレ【3つのデメリット】
寝る前のトレーニングは良い事だけではありません。
正しいやり方を知るため、デメリットについてもしっかり押さえておきましょう。
1.寝付きが悪くなることも
程よい疲労感は睡眠の質を高めてくれますが、負荷の大きいトレーニングや長時間のトレーニングは逆効果となる場合もあります。
というのも筋トレによって交感神経が副交感神経よりも優位になると、血管が収縮して興奮状態に陥ってしまうからです。
しかし「寝る前の筋トレ=寝付きや目覚めが悪くなる」と過剰に気にする必要はありません。
「夜寝付けない」「次の日の生活に支障がある」という場合はトレーニングの内容や時間を見直すべきですが、ちょっとした目覚めの悪さや疲労感は筋肉をしっかり鍛えられた証なので、「昨夜のトレーニングの成果だな」くらいに前向きに考えましょう。
2.トレーニング前後の栄養補給による身体への負担
筋トレのタイミングに合わせて、軽食をしたりプロテインを飲んだりされる方もいるかと思います。
しかし食べた物が消化されるまでには、通常2~3時間かかるといわれています。
胃の中に食べ物が残ったまま寝た場合、就寝後も消化活動を続けてしまうので、胃腸に大きな負担がかかるのです。
寝る前に軽食せずに済むように、夕食時にタンパク質を多めに摂っておくのがおすすめです。
3.筋肉痛が激しくなる
寝る直前まで筋トレを行った場合、筋肉の疲れが解消されず疲労が溜まったままの状態になります。
それにより筋肉の超回復がうまく機能せず、筋肉痛が出やすくなってしまうというわけです。
あまり気にする必要はありませんが、なるべく筋肉痛を抑えたいという方は、筋トレ後疲労感が落ち着いてきたのを確認してから眠りにつきましょう。
寝る前に筋トレする際のポイント
このように、寝る前の筋トレには様々なメリット・デメリットがあります。
トレーニングの際は、下記ポイントに注意しながら行いましょう。
寝る直前ギリギリは避ける
前述のとおり、筋トレ後は交感神経が刺激され興奮状態になります。
多少寝付きが悪くなってしまうマイナスよりもトレーニングによるプラスの効果の方が大きいので、そこまで時間にこだわる必要はありませんが、安眠のためにはトレーニング後少し時間を空けてから寝ましょう。
長過ぎるトレーニングはNG
長時間トレーニングをすると、その分興奮状態が落ち着くまでの時間もかかりますし、筋トレを安全に行うための集中力も続きません。
慣れるまでは、15~30分程度を目安に行うのがポイントです。
BOSTYに通われているお客様も、45分間のトレーニングで理想のボディラインを作っています。
長時間だらだらとやるより、短時間で集中して、正しいフォームと回数を意識しましょう。
筋トレ後はお風呂でリラックス
筋トレをした日は、汗を流すだけでなくしっかり湯船に浸かって筋肉の疲れを癒しましょう。
また、お風呂は副交感神経を優位にしてくれます。
興奮状態を抑えてリラックスしてから眠りにつくことで、睡眠中の筋肉の成長も期待できます。
ストレッチ・マッサージでコンディショニング
ストレッチ・マッサージには、筋肉に溜まった疲労物質や老廃物を排出する働きがあります。
入浴後の血流がスムーズな状態で行うと、さらに効果的!
血流が良いと筋肉の「回復・再生」に必要な栄養素が効率的に送り込まれるため、筋肉にとって良いこと尽くめです。
寝る前の筋トレにおすすめのメニュー
寝る前の筋トレで特におすすめなのが、以下のメニューです。
・スクワット
・腕立て伏せ
・プランク
特別な器具が必要なく場所も選ばないので、自宅で気軽にできる「自重トレーニング」が良いでしょう。
ただし、この自重トレーニング。実はマシントレーニングより難易度が高いんです。
腕立て伏せ(プッシュアップ)やスクワットをすると実感いただけますが、回数をこなしていくとフォームが崩れたり、身体の軸がブレたりしませんか?
気軽に始められる自重トレーニングですが、決して簡単ではないとを意識してください!
また「上半身から下半身まで様々な筋肉をバランス良く鍛えられる」というのもポイントです。
マシンを使って行う負荷の大きなトレーニングは、日中にジムやパーソナルジムで。
ジムやパーソナルジムに通うことが難しい日は、自宅で自重トレーニングを寝る前に―。といったように、自分の生活スタイルに合ったトレーニングメニューを組むことが、長続きの秘訣です。
寝る前の筋トレの効果|まとめ
寝る前の筋トレには、メリット・デメリットの両方があります。
しかし、時間帯やタイミングにこだわるあまり、トレーニングができなくなってしまっては意味がありません。
時間毎の効果の違いに過敏になるよりも、まずは「自分が用意できる時間で、納得できる質・内容のトレーニングをする」ということを意識しながら、無理のない範囲で行い、生活習慣の中に筋トレを定着させていきましょう。